静寂から、伝わるもの。

江戸時代の肥後藩の領地、五十四万石は当時全国6位の広大な規模を誇った。時を経て、熊本県は全国有数の米の生産地として派手さはないが、広くその名を知られている。多くを語らずとも、届く思い。「肥後五十四万石」。

薄種の部分に戴いた、熊本藩主細川家の九曜の紋に漂う、凛とした気品。さらりと甘く、口当たりもなめらかで、少々まぶしたグラニュー糖は程よいアクセント。戦後の創業期に全国へ紹介され、いまなお愛され続ける出世作です。

さっくりとしたうす種、グラニュー糖をまぶしたやわらかい求肥の食感に、上割餡の甘味が上品に溶けあいます。茶の湯や武芸など、繊細な魅力と品格を備えた、熊本藩主細川家への思いが込められています。