
和菓子 季節からの贈り物
和菓子 季節からの贈り物 「花菖蒲(はなしょうぶ)」
| 初夏に大輪の美しい花をつける、花菖蒲。 薯蕷生地で小豆漉し餡を包み、羊羹の花と葉をあしらいました。
■肥後花菖蒲
肥後六花のひとつ、肥後花菖蒲。肥後六花の中では珍しく、その起源が伝えられる花です。
江戸時代、10代藩主・細川斉護(なりもり)公のお話です。江戸の旗本・松平菖翁(しょうおう)という人物が育てていた花菖蒲に感激した斉護が、譲ってもらえるようにお願いするものの、断られたため、家臣の吉田潤之助を弟子入りさせて栽培を学ばせ、花を譲り受けたことが肥後花菖蒲の始まりと伝えられています。 男性的な風格を供え、堂々とした大輪の花をつるので、肥後もっこすな熊本の男たちに愛され、品種改良が盛んに行われました。
熊本城竹之丸広場のほか、八代の松浜軒(しょうひんけん)などに花菖蒲の庭園があり、美しい花を咲かせています。また、玉名の高瀬裏川も花菖蒲の有名なスポット。毎年5月下旬から6月中旬ごろまで、各地で花菖蒲を楽しむ人の姿が多く見られます。 |
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和菓子 季節からの贈り物 「里の春(さとのはる)」

| 春は桜や菜の花など、多くの草木が萌えるにぎやかな季節です。 うぐいす鹿の子入りきんとんを、ピンクと黄色の軽羹ではさみました。
■春
九州の平野部では、3月になればあちらこちらでいろいろな花が咲き出し、3月下旬から4月にかけて桜が満開になります。けれど、一歩山間部に行けば、4月中旬になってもまだまだ冬と春が混在しているような状態です。
彫刻や詩などを手がけた芸術家である高村光太郎は、「山の春」という随筆を残しています。高村光太郎は第2次世界大戦末期に岩手県花巻に疎開し、その後も7年間、粗末な山小屋で独居自炊の生活を送っています。戦争詩を多く作ったことへの内省からと言われています。そこは冬にはマイナス20度まで下がり、夏には蚊やブヨに悩まされる三畳半の山小屋で、当時すでに62歳だった高村光太郎には、さぞ厳しい暮らしだったことでしょう。
山の春には、冬から春に移り行く早春の山の様子が繊細に書かれています。また、暮らしは厳しくとも、高村光太郎は嫌いではなかったのかもしれないと思わせる、案内という詩も残っています。
三畳あれば寝られますね。 |
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和菓子 季節からの贈り物 「宴(うたげ)」
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満開の桜の下で賑やかに開かれる「宴」を表現しました。
■花見
水仙やツツジ、梅など、花は他にも色々ありますが、「花見」といえば、やはり桜が主流です。わずかな期間で散ってしまう花の美しさと儚さから、昔から日本人に愛でられてきました。 農村では古くから「山から田の神が里におりてくると桜が咲く」と信じられており、桜の開花を目安に田植えが行われていました。そして桜の下では神を歓迎する宴を行っていました。桜の散り具合でその年の収穫を占ったともいわれています。桜の根元にお酒や食べ物をお供えした後、円陣を組んで皆でいただく様は、現在のお花見の光景とも重なりますね。 |
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和菓子 季節からの贈り物 「桜(さくら)」

| 和歌にも多く詠われ、春の王座を占める桜。 ピンクの練り切りで小豆こし餡を包み、しべをつけました。
■さくら
2011年3月12日に九州新幹線が全線開業。山陽新幹線との直通運転が開始され、鹿児島中央から新大阪まで、新幹線で行くことができるようになりました。
九州新幹線は、速達種別ごとに「みずほ」「さくら」「つばめ」の3種類があり、さくらは、この中で一番多い車両になっています。みずほとさくらは、日本の伝統文化が色濃く残る関西圏と九州圏を結ぶ、新しい新幹線として登場したので、「日本の美」をデザインコンセプトに掲げてあります。車両も陶磁器のような白藍色に、濃藍色や金色のラインが入れてあります。
「さくら」という名称は、公募で決まりました。コンセプトとも合致するということで、応募総数の約半分を占めたそうです。 |
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菜の花(なのはな)

| 春、菜の花が野原一面に咲き乱れる季節です。 小豆つぶし餡のまわりに羊羹きんとんをつけ、練りきりを裏ごしした菜の花をのせました。
■菜の花
♪菜の花畑に入日薄れ 見渡す山の端 霞ふかし
高野辰之作詞、岡野貞一作曲の「朧月夜」の1番です。この二人のコンビはほかにも「ふるさと」「春の小川」「春がきた」「もみじ」など、誰しもが歌ったことのある懐かしい唱歌をたくさん生み出しています。 春、一面に広がる菜の花畑は、春の風物詩のひとつで、歌や短歌などにも多く取り上げられています。丈夫で育てやすいからか、食用にも用いられるためか、昔から広く栽培されてきた、日本人になじみの深い植物です。 |
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雪中花(せっちゅうか)

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厳しい寒さに耐え、美しい花を咲かせることから、「雪中花」とも呼ばれる日本水仙。 小豆つぶし餡のまわりに薯蕷きんとんと練りきりの花をつけました。
■水仙
水仙は、ヨーロッパ地中海沿岸原産の球根。日本水仙という種類もありますが、こちらはヨーロッパから中国を経由して、平安時代に持ち込まれた品種といわれています。
水仙という名前は、漢名の水仙をそのまま音読みしたものです。もとは中国の古典に「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」とあったところからつけられたのだとか。水辺に咲く、清楚でかぐわしい香りの花が、まるで仙人のようだと名づけられたのでしょう。 |
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こぼれ梅(こぼれうめ)
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春先になるとこぼれんばかりに咲き誇る、梅の花。 ■谷尾崎梅林公園 |
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雪輪(ゆきわ)

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氷の結晶を図案化した雪の文様は、二つと同じものが無いと言われる六角形。「雪輪」は、薯蕷生地で小豆こし餡を包み、雪片の焼印を押しました。
それから一年ほどたったある冬の晩、家に帰る途中で江戸まで旅をしているという若い女性と出会いました。話をしてみると大変気が合い、お互い結婚を約束した人もいないということで、女性は若者の家に泊まることになりました。彼女の立居振舞いはすばらしく、若者の母親も気に入り、女性は若者のお嫁さんになりました。
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曙椿(あけぼのつばき)

曙の空のような薄紅色から名づけられた椿を表現しました。
求肥で白の漉し餡を包み、練りきりのしべと羊羹の葉をあしらいました。
■曙(あけぼの)
曙は、夜が明け始め、空がほのかに明るくなってくる時間帯やその状態のことをさします。
言葉遣いや表現が細やかだったかつての人は、この明け方の時間帯に「夜明け」「暁」「東雲(しののめ)」「黎明」「彼は誰時(かわたれどき)」など、様々な名前をつけました。曙は、その中の一つです。
また、新しく事態が展開しようとしているときも「曙」という言葉を使います。
「枕草子」の冒頭には、清少納言が曙について書いています。
春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
(春はあけぼのの頃がいい。だんだん白くなっていく山際の空が少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているのがいい。)
読むだけで頭の中にその光景が浮かび上がるようです。
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http://archive.mag2.com/0000270760/index.html
柚(ゆず)

冬至の日に無病息災を願って湯に浮かべる柚子を表現しました。
柚子果汁入りの薯蕷生地で、白のこし餡を包みました。
■柚子湯
冬至の日に柚子湯に入る習慣は、江戸時代頃に出来上がりました。かつては冬至が「死に一番近い日」と信じられていたため、その香りでを祓おうと柚子をお風呂に入れたのが始まりだとか。
冬至が「湯治」に、柚子が「融通」に通じるので、無病息災で何事も融通が利くようにという、江戸時代ならではのお遊びが感じられる理由も伝わっています。
柚子の皮にはビタミンやカリウムなどが豊富で美肌に効果があり。また、血行が良くなるので肩こりや冷え性、腰痛などにも効果があります。体が温まるため、風邪を引きにくくなるほか、柚子のさわやかな香りには、リラックス効果もあります。
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